
こどもの「できた!」を増やすヒント
日々、こどもと過ごす中で、
「もっと色々なことができるようになってほしいな」
「どうやって教えてあげたらいいんだろう?」
と悩むことはありませんか?
特に発達に心配があると、次は何を教えたらいいのか、どうやって教えたらいいのか、迷ったり悩んだりすることもありますよね。
無理なく、楽しくステップアップしていくためのアイデアの一つとして、心理学の用語である「発達の最近接領域(はったつのさいきんせつりょういき)」という考え方をご紹介します。
漢字ばかりで少し難しそうに見えますが、意味はとってもシンプルです。
「最も/近接した/領域」と単語を分けると分かりやすくなります。
こどもの成長の段階を、次の3つのエリアに分けて考えてみます。
サポートがなくても、自分の力だけで完璧にできること(安心エリア)
大人が手伝っても、まだ難しすぎること(これからのがんばり)
大人の手伝いでできること→ここが「発達の最近接領域」です

「ひとりでできること」ばかりだと飽きたり、退屈してしまいますし、逆に「まだできないこと」ばかりを無理にやらせようとすると、
嫌になって自信をなくしてしまいます。
一番大切なのは、3.【ヒントや手助けがあればできること】のエリアです。
ここに注目して関わってあげると、こどもは無理なく、楽しんで次のステップへ進むことができると思います。
こどもが「どこまでできるのか」、また、「どこからはまだ難しいのか」を把握することが実はとっても大切です。
そして高すぎないハードル、程よく「できそうな挑戦」を設定してみるといいです。
● 食事のとき
フォークに差して渡せば、食べられる
→ フォークで差しやすいおかずを多めに用意してみる
● パズルのとき
4ピースのジグソーパズルができる
→ 6ピースに増やしてみる
● お話をするとき
「これ何?」と聞かれて指を差せる
→ 「大きい丸はどれ?」と2つの要素を聞いてみる

こどもは日々刻々と成長します。
できたりできなかったり、不安定だったことが、次の日には自信を持ってしっかりできるようになることもあります。
こっこの療育では、スタッフとお子さんとの関わりの中で、「今」のお子さんの課題を探り、次に取り入れる遊び・課題のアイデアを常に模索しています。
「少しのお手伝い」のことを「足場かけ」と言います。
日常生活に取り入れらえる「足場かけ」をいくつかご紹介します。
● お着替えのとき
ズボンをひとりで履くのは難しくても、大人が足を通すところまで手伝ってあげて、最後の「グッと上にあげる部分」だけをこどもにやってもらう。
● パズルのとき
「このあたりかな」と伝えてピースを近くに置いてあげたり、向きを合わせてあげたりして、最後の「カチッとはめる瞬間」はこどもに任せる。
● ことばのかけ方
「あれ取って」と言われたとき、「おもちゃ?絵本?」と選択肢によるヒントを出して、こどもが「おもちゃ!」と言えるようにサポートする。

「できた!」の最後の瞬間をこども自身が味わうことで、
「自分でできた!」
「次もやってみたい!」
という自信とやる気が育っていきます。
こっこの療育では、「少しのお手伝い」が最小限で済むように、
どうやって身体や手を添えようか、
どんなことばかけをしようか、
どんなグッズを用意して、どうやって提示しようか、
スタッフは常に考え、試行錯誤をしています。
「手助けがあればできること」の幅や内容は一人ひとり違います。
昨日までは難しかったことが、明日には少しの手伝いでできるようになることもあります。
もちろん前提として、こどもが興味を持ったり、やろうとする気持ちがスタートです。
「親がやらせたいこと」をやらそうとするのみになると、上手くいかないことが増えるかもしれません。
「うちの子には、今どんなサポートがちょうどいいのかな?」
と迷ったときは、いつでも気軽にスタッフにお声がけくださいね。
お子さんの「できた!」の笑顔を、これからもご家族と一緒にたくさん見守っていけたら嬉しいです。