このプログラムは、「音楽」と「アート」の二つのセクションに分かれて構成されています。
音楽療法のトレーニングを受けたスタッフが、音・音楽や色・アートを「療育を行う道具」として利用し、それぞれの子どもの成長に必要な、認知力、言語力(ことば)、情緒の安定(こころ)、身体機能の向上(からだ)、コミュニケーション力などの発達をバランスよく促します。
音楽療法は、音や音楽の働きかけの中から、子ども達の五感を刺激し、心と身体で感じる感情を育み、もっと友達と関わりたい、もっと出来るようになりたい、という意欲を育てます。
日常生活の中で自信を失いがちな子どもたちが、楽しい音楽体験の中で、
時には演奏者になったり、時には参加者になったりしながら、音楽を介して人と同じ時間と場所を共有し、自信をはぐくみ、集団生活に大切な協調性が身についていきます。
「色」の時間も、「音」の時間と同様に、アートが持つ様々な要素を療育的に用い、子どもの総合的な発達を促します。
一対一のマンツーマンで課題に取り組みながら、人と積極的に関わる楽しさや人に向かう姿勢を育てます。
これは、人とのやりとりやグループ活動に参加するための基礎として、とても大切な力です。
そして、一緒に取り組むことの楽しさを感じながら、遊びやゲームの要素を取り入れた、ことばや認知の力を育てる幅広い学習課題に取り組んでいきます。
他にも、手先の操作、視覚と運動を育てる課題、ルールのある遊び、教科学習への基礎作りなど、お子様のステップごとに細やかで丁寧な支援を行います。
子どもたちは、個別療育で行う一人ひとりの発達段階や得意・不得意に合わせた様々な課題によって達成感を味わいながら確かな自信を育んでいきます。
友達と一緒にすごす小グループの中で、友達と一緒に遊びながら、
さまざまなことを学び、力を身につけています。
4 ~ 6 人のグループを作り、目的にあわせた課題や遊び、安心できる環境、専門スタッフのうながしや見守りを通して、友達への興味や関心をよりいっそう育てます。そして、友達との関わり方や集団生活のルールを楽しく学びます。
各グループの狙いは以下の通りです。メンバーや時期によって、適切な狙いを設定しながら活動に取り組みます。
1~3歳児クラス
親子一緒に活動する安心感の中で、自分の気持ちを受け入れられる経験を積み、親子の信頼関係を築く。
2・3歳児クラス
親子一緒に活動する安心感の中で、同じ遊びをしながら友達への興味や関心を育てる。順番等の簡単な集団のルールを覚える。
3・4歳児クラス
友達と一緒に遊ぶ楽しさを育て、自己表現などのやりとりの方法を
覚えていく。スタッフの称賛を期待して自ら行動する。
4・5歳児クラス
好きな活動への意欲を育て、喜びを友達と共有する。友達の気持ちに気づく。グループの中で主体的に行動しことばで表現する。