• Facebook
  • Twitter
  • Instagram

お知らせ

お絵描きから見えてくる、発達のサイン

― 療育の現場で、私たちが大切にしていること ―

療育の現場でも、「お絵描き」はよく取り入れられる活動のひとつです。
でも、私たちが見ているのは、完成した絵ではありません。

エピソード① ずっと紙を破いていた子

最初は、クレヨンを持っても描かずに、紙をびりびり破っていたAくん。
保護者の方は「描けないのでは」と心配されていました。

けれど実はこの時期、Aくんは

  • 手に力を入れる感覚
  • 紙の感触や音
  • 「自分で変化を起こせる」体験

を全身で味わっていました。

しばらくすると、破った紙の上に線を引くようになり、
さらに時間をかけて、紙に向かってクレヨンを動かす姿が増えていきました。

👉 「描く前の育ち」が、ちゃんと進んでいたのです。

エピソード② 丸を描かず、点を打ち続けていた子

Bちゃんは、何度も何度も「点」だけを描いていました。
周囲から見ると「まだ丸も描けないの?」と思われがちですが、

この点描には

  • 目で見た場所に手を動かす力
  • 力をコントロールする力
  • 繰り返しを楽しむ集中力

が育っているサインがたくさんありました。

ある日、点と点が線でつながり、
「おめめ!」と笑顔で教えてくれた瞬間がありました。

👉 表現は、ある日突然“形”として現れることがあります。

エピソード③ 描かずに、色を選び続けていた子

Cくんは、クレヨンを並べては色を選び、また戻す…を繰り返していました。
描くことにはなかなか手が伸びません。

この時、Cくんの中では

  • 好き・嫌いを感じ
  • 選択する
  • 気持ちを整える

という、とても大切な発達が起きていました。

無理に「描こう」と促さず、
「どの色にする?」と関わり続けたことで、
少しずつ紙に色が置かれるようになっていきました。

👉 描かない時間も、発達の一部です。

わんぱく会が見ている「発達のながれ」

お絵描きには、こんな発達が重なっています。

  • 体の動かしやすさ
  • 目と手の協調
  • イメージする力
  • 伝えたい気持ち
  • 安心できる人との関係

だからこそ、
「同じ年齢なのに違う」
「昨日よりできない」
そんな比較で、判断する必要はありません。

おうちの方へ

お子さんのお絵描きを見たとき、ぜひこんな言葉をかけてみてください。

  • 「いっぱい描いたね」

  • 「この色、好きなんだね」

  • 「今日はここまででいいね」

評価ではなく、その子の今を受け取る言葉が、
次の一歩につながっていきます。

お絵描きは、
こどもが今、どんな発達の途中にいるのかを教えてくれる大切な手がかりです。

わんぱく会では、これからも
「できるようにする」よりも
「育ちを信じて待つ」ことを大切に、
保護者の皆さんと一緒に、こどもの成長を見守っていきます。

一覧に戻る