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お知らせ

「ベトナムとAIから学ぶ人材育成」江児連研修会での講演報告

“すべてのこどもに支援を届けるために”――海外連携とAIの実践を地域へ発信

12月3日(水)、江戸川区児童発達支援連絡会(江児連)が主催する研修会・意見交換会において、発達わんぱく会の理事長小田が「人材育成の実践 ― ベトナム × AI」をテーマに登壇しました。

今回の研修では、わんぱく会がこれまで国内外で取り組んできた“人材育成”や“支援の質向上”の実践をもとに、ベトナムの療育現場での連携、AIを活用したアセスメント、日本での多文化人材の活躍など、幅広い視点から学びやヒントが共有されました。

ベトナムの療育現場と海外連携の取り組み

研修の前半では、わんぱく会が2023年より進めているベトナムとの協働プロジェクトが紹介されました。
幼児人口が日本の2倍である一方、療育機関は約10分の1という状況から、現地では支援が追いつかない深刻な課題があります。その中で、現地大学や特別支援施設と連携し、専門職育成や自立活動プログラムづくりを支える実践が語られました。

文化や制度の違いを理解しながら、子どもの気持ちを尊重する日本式支援をどう伝えていくか――
このテーマは参加者の関心も高く、多くの質問が寄せられました。

動画解析AIによるアセスメントの可能性

続いて、わんぱく会が国内外で進める「動画解析AIを用いたアセスメント」が紹介されました。
子どもの細かな行動を客観的に可視化できる技術は、
・支援計画の根拠づくり
・保護者への説明のわかりやすさ向上
・初任者育成の効率化
など、現場のさまざまな課題を補う可能性を持っています。

現場スタッフからは「AIが支援者を補助してくれる未来を感じた」といった声も寄せられました

オンラインで広がる“学びの機会”

人材育成の分野では、わんぱく会が進める
・初任者向けの動画教材
・中堅向けのオンラインSV
・遠隔地スタッフの研修体系
などが具体例として紹介されました。

人材不足が大きな課題となる今、
「距離を超えて学びを届ける仕組み」は、多くの参加者が強い興味を示した部分です。

在日ベトナム人スタッフの採用と育成

後半では、わんぱく会が取り組む「多文化スタッフ育成」について紹介しました。
外国の大学で教育学等を修了した方は児童指導員として採用可能であり、
オンライン説明会などを通じて新しい人材との出会いをつくっている事例が共有されました。

多文化スタッフを“戦力として育てていくプロセス”は、地域の事業所にとっても大きな示唆となり、活発な意見交換が行われました。

地域全体の学びと対話が深まった2時間

後半の意見交換会では、AI活用、多文化協働、人材育成、保護者支援など、現場でのリアルな課題をテーマに活発な対話が行われました。
今回の研修は、事業所間の学びとつながりが深まる有意義な機会となりました。

発達わんぱく会では、これからも地域・国内外と連携しながら、
「すべてのこどもに発達支援を届ける」ための実践と挑戦を続けてまいります。

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